進和産業株式会社

プロフェッショナルとしての誇りと自信を胸に。加工技術と計測精度、1/100MMへの挑戦が私たちのフィールドです。
写真右:進和産業株式会社 代表取締役 北川 真一
会社名
進和産業株式会社
事業内容
バルブ等異形物の製造・加工
代表者
代表取締役  北川 真一
所在地
大阪府守口市菊水道4丁目6-25

会社紹介

大阪府守口市に拠点を構える進和産業株式会社は、創業60年、法人化して50年を迎える金属加工業の実績豊富な企業です。北川真一社長のリーダーシップのもと、半世紀以上にわたって培われてきた技術と経験を活かし、他社には真似できない独自の強みで顧客の信頼に応えています。

進和産業の最大の特徴は、異形材の加工技術にあります。一般的な円形・均一形状ではない、いびつな形や標準的でない金属材料を正確に固定し、加工する技術に長けています。異形材は加工する際に確実に「掴む」ことが難しいという大きな課題がありますが、同社はこれを独自の治具開発と固定技術によって克服してきました。この長年の試行錯誤と経験から生まれた技術力が、進和産業の競争力の源泉となっています。

会社の強み

「普通の形状なら何度掴んでも簡単ですが、異形材は掴むこと自体が技術なんです」と北川社長。この技術は取引先からも「他の業者ではなかなかできない技術」と高い評価を得ており、進和産業の大きな強みとなっています。特に、手のひらサイズの異形材の加工には自信があり、それに必要な治具を自社で製作している点が他との差別化ポイントです。

また、社員同士の信頼関係が強く、長年勤務している熟練スタッフが中心となって現場を支えているのも同社の強みです。職人たちの間には阿吽の呼吸が生まれ、効率的な作業が実現しています。同社では様々な種類の製品を少量ずつ製造する「多品種小ロット生産」が中心ですが、通常なら効率が落ちるこの生産方式でも高い生産性を維持できているのは、この安定したチームワークがあってこそです。年齢やキャリアに関係なく、互いを尊重しながら協力する体制で安定した生産体制が築かれています。

特に力を入れていること、課題

手のひらサイズまでの異形材を中心に受注に対応してきた進和産業。近年は事業拡大に伴い、外注先と連携しながらより幅広いサイズの製品にも対応しています。顧客からの信頼を最も重視し、「依頼された仕事は必ず最後までやり遂げる」という信念のもと、自社だけで完結できない案件でも、顧客が満足するレベルの品質と納期を実現しています。

一方、現在の課題は自動化の難しさです。多品種小ロットの異形材を扱っているため、自動化はハードルが高く、大きな設備投資が必要です。町工場の規模では限界があると感じつつも、逆に言えば、大規模工場では対応しきれない柔軟性や小回りの良さが強みとなり、差別化につながるチャンスでもあります。

製造業全体の課題である人材確保も大きくのしかかります。現場に人が集まりにくい時代でありながら、今いる社員は貴重な存在。北川社長は、一人ひとりを大切にしていく姿勢を持ち続けています。特殊技術をさらに磨きながら、持続可能な生産体制の構築に取り組むことが今後の重要な課題となっています。

社長の紹介

北川社長は30歳を過ぎるまで製造業とは無縁の世界で過ごしていました。「旋盤やマシニングが何のことかも分からなかった」と振り返るほど、ものづくりの知識はゼロからのスタート。義父が経営する進和産業に入社したのは、さまざまな職業を経験した後のことでした。

「もともと組織で働くことに合わなかった」と語る北川社長。サラリーマン時代は会社に行くのが辛いと感じることもありましたが、自分で体を動かして対価を得る仕事には魅力を感じていました。そんな折、結婚を機に義父の会社を継ぐ決断をします。現場仕事が好きだった北川社長にとって、金属加工の世界は「意外と自分に合っている」と感じられる場所でした。ものづくりの楽しさに目覚め、日々の業務に没頭していきます。専務として現場と経営面の経験を積んだ後、2年前に正式に社長に就任。現在も「社長業よりも現場の仕事の方が多い」と感じるほど、現場密着型の経営を実践しています。

ものづくりの現場で最も喜びを感じるのは、新しい製品の加工に挑戦し、試行錯誤の末に完成させた時。「子どもの頃にプラモデルが上手くできた時の喜び」に似た達成感が、最大のやりがいになっているんだそうです。

大切にしていること・やりがい

「自分で決めたことは最後までやり切る」—この信念が北川社長の経営哲学の中心にあります。自身を「メンタルが弱い」と分析しているからこそ、「決めたらやる」というルールを厳格に自分に課しています。この姿勢は顧客との関係にも表れています。「受けた仕事は相手が満足するレベルまで必ず持っていく」という約束を守り続けることで、確かな信用を築いてきました。

「人間関係は特に大事にしている」と語る北川社長。存在感を出して前に出るよりも、裏方として支えるスタイルを好むため、人材育成やチームを導くことには難しさを感じていると言います。だからこそ仕事においてもプライベートにおいても、相手とのつながりを何よりも大切にしてきました。

「信頼がなければ、良い関係は成り立たない」という考えは、社員との関係にも、顧客との関係にも一貫して表れています。今後もこの姿勢を守りながら、会社をより良い形で次の世代へと引き継ぐことを目指しています。

休日の過ごし方

北川社長は、「週末は必ず遊ぶ」をモットーに、20年以上続けているサーフィンをはじめ、スケートボードや釣りなど、多彩な趣味を楽しんでいます。サーフィンのために日本海や和歌山、四国、静岡まで日帰りで出かけることもあり、昨年の秋にはイカ釣りに夢中になって日本海まで足を運んでいたそうです。

「仕事だけの人生は望まない。遊ぶために仕事を頑張っている」との思いから、週末には必ず趣味の時間を確保してリフレッシュを心がけています。「やるべきことはきちんとやり、プライベートでは思い切り楽しむ」と、仕事と遊びのバランスを大切にしている様子がうかがえます。最後に、「この人生で良かった。これが自分のスタイル」と、満ち足りた表情で話す社長からは、充実感がうかがえました。

社長のいきつけのお店、ランチスポット

地元でおすすめの焼肉店「ちゃん」は、昭和の雰囲気が漂う店構えで入りにくい印象があるものの、中のハラミは絶品!社員との忘年会や、夏バテ解消の夕食に利用するほか、サーフィン仲間を集めた食事会でも活用する、社長お気に入りの隠れた名店です。

製造業あるある

製造現場では、加工途中に機械をうっかり開けてしまい、油まみれになる…という「あるある」エピソードも。そんなハプニングも製造現場ならではの一幕。現場の職人さんにも伺うと、「よくあります!」とおっしゃっていました(笑)

(取材・執筆・編集/JMSO広報部)

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