会社紹介

1961年に創業し、法人化から42年を迎える株式会社永井鉄工所。石川県白山市に本社を構え、量産部品の製造に特化した工場として着実に歩みを進めてきました。2024年6月に先代から事業を引き継いだ永井康裕社長は、これまでの伝統を大切にしながらも、新たな挑戦を続けています。
現在の本社所在地に移転してから約15年、一貫して変わらない事業内容で製造業の世界を支えています。
会社の強み


永井鉄工所の最大の強みは、量産に特化した生産体制です。効率的な量産を実現するための機械設備を導入し、中には自社で改造を施した独自の機械も稼働しています。
さらに特筆すべきは、その機械を操作するのが女性のパートスタッフであること。女性スタッフは品質管理に対する目が非常に厳しく、高い品質の製品を生み出す原動力となっています。
自動化が主流となっている業界において、あえて人の手による工程を大切にする姿勢は一見すると逆行しているように思えますが、それが同社の強みとなっています。一次工程、二次工程と分業制を敷き、誰が担当しても一定の品質で加工できる体制を整えているため、パートスタッフが家庭の事情で急に休むなど、引き継ぎが中途半端な状態でも生産に影響が出ないよう工夫されています。
特に力を入れていること、課題に感じていること

永井鉄工所では現在20名の女性スタッフが在籍し、そのうち18名がパートとして製造現場で活躍しています。先代の時代から「女性が働きやすい職場」を目指してきた企業姿勢が、今も脈々と受け継がれているのです。特に子育て中の主婦の方々に対しては、家庭を優先できる柔軟な働き方を提供しており、20代から50代までの幅広い年齢層の女性スタッフがいきいきと働いています。
一方で課題と感じているのは、男性社員への技術継承や、働き方の多様化への対応です。特に若い世代は土日休みや残業なしを希望する傾向があります。量産工場として機械を止めることができない業態でありながら、いかに少ない人数でも効率的に運営できる体制を構築していくかが、経営を続けていく上での大きな鍵となっています。
また、「どうやったら社員に顧客目線で仕事をしてもらえるか」という課題にも取り組んでいます。現在、工場長や課長といった管理職は顧客視点を理解していますが、組織全体の創造性を高めるためには、すべての社員がこの目線を共有することが大切です。
社長は、より多くの創造的なアイデアを生み出すには、技術面の向上だけでなく、社員のメンタル面も重視する必要があると認識しています。そのため、社員のモチベーション向上やリーダーシップ強化に注力し、全社員が経営者と同じ視点で物事を考えられる環境づくりが今後の重要課題だと考えています。
将来のビジョン

永井社長は「町工場でも大企業並みの働きやすさを提供したい」という思いを抱いています。
「ものづくりを通じて会社の永続的な発展と全従業員の幸せを追求するとともに社会の進歩発展に貢献する」という経営理念を掲げる永井鉄工所。この理念は毎週月曜日の全体朝礼で読み上げられ、社員一人ひとりの心に刻まれています。
社長交代を機に策定されたこの理念は、会社の方向性を定める指針であり、初心に返るための道標です。
また、売上の6〜7割を取引先1社に依存している状況を改善するため、取引先を開拓し、3本柱を作りたいと模索中です。現在は、約5年前から始まったベトナム工場への輸出を足がかりに、国際展開も視野に入れています。これまで数品種のみ納入していた製品を今年から5倍の30品種に拡大し、今後さらに輸出量が増加することが期待されています。
「日本だけでなく世界に自分たちの作った部品が直接流れる」という夢に向かって、着実に歩みを進めている永井鉄工所。創業100年企業を目指し、現在64年目の挑戦を続けています。
社長の紹介


大阪の大学を卒業後、機械メーカーで2年間の修行を経て家業に戻った永井社長。「いずれは会社を継ぐのだろう」と頭のどこかで思いながらも、興味が持てていなかったといいます。しかし、実際に経営者となった今は、「従業員の生活を支えている」という責任と共にやりがいを感じているそうです。
「自分が仕事を取らないと従業員の給料を払えない」という経営者としての責任感と、「これからいろんなことに挑戦していける」という可能性に対する期待が、永井社長の原動力。専務時代とは異なり、最終決定権を持つ立場となった今、責任の重さと共に意識の変化を実感しています。
社長が大切にしていること

永井社長が座右の銘としているのは「一期一会」です。これまでの人生で出会った人に悪い人はいなかったと振り返り、合わない人とは自然と距離を置くようになると考えています。人との出会いを大切にし、今後も多くの人との縁を大事にしていきたいという思いがこの言葉に込められています。
休日の過ごし方
3人のお子さんを持つ永井社長は、休日には家族との時間を大切にしています。週末の楽しみは、家族5人で美味しいご飯を囲みながら団らんの時間を過ごすこと。そのひとときが、永井社長にとって何よりの癒しになっているそうです。
また、取引先のゴルフコンペにも参加するなど、ビジネスの場での交流も大切にしています。
社長のいきつけのお店
永井社長には、思い入れのあるお気に入りのお店が2つあります。
ひとつは、焼肉の「さぶろく」。同年代で野球仲間だった友人が経営しており、家族で訪れることもある大切なお店です。
もうひとつは、中華料理屋の「神野」。同い年の従兄が兵庫県・門戸厄神駅近くで営んでいます。従兄は高校卒業後に神戸中華街で長年修業を積み、昨年お店をオープンしました。アットホームな雰囲気でありながら、町中華とはひと味違う本格的な高級中華を楽しめるのが魅力で、出張の際に足を運ぶこともあるそうです。
美味しい食事の時間が、永井社長のリフレッシュとなり、次の日への活力になっています。
▶さぶろく https://akr3526426803.owst.jp/
▶神野 https://tabelog.com/hyogo/A2803/A280301/28072895/
製造業あるある
部品加工を生業とする永井社長は日常生活の中でも職業病が表れ、買い物中に金具を見つけると、つい製造方法や素材に目が行ってしまうといいます。高速道路のパーキングにある公衆トイレの傘をかけるフックが、場所によって形状が異なることに気づき、その違いに興味を持って観察してしまうほど。一般の人が気にも留めない細部にまで目が行くのは、まさに製造業の職人ならではのこだわりといえるでしょう。
