岡野公認会計士事務所について ―― 事業内容と歩み

岡野公認会計士事務所は、会社の帳簿づけから決算書・申告書の作成まで、企業の「数字」に関わる業務を一手に担う会計事務所です。現在はスタッフ約15名。そのほとんどが在宅勤務という独自のスタイルで、幅広い業種のお客様を支えています。
代表の岡野氏は岡山県の出身。大学進学を機に関西へ移り、大阪を中心にキャリアを重ねてきました。学生時代、たまたま進路相談で「会計士という資格があるよ」と勧められたことがきっかけで、公認会計士を目指すことに。大学に通いながら専門学校にも通う「ダブルスクール」で勉強を重ね、資格を取得しました。
その後は大手の監査法人に5年間勤務し、会計士としての基礎を固めます。転機となったのは、その後に飛び込んだ大阪ガスグループでの10年間。飲食チェーンなど、ガス事業とは異なる分野のグループ会社を数多く抱える環境で、各社の経理業務やM&Aといった経営支援に携わりました。この10年間で培った「経営者目線」こそが、現在の岡野公認会計士事務所の土台になっています。
その後独立し、一件一件と信頼を積み重ねながら、現在の事務所へと育ててきました。
強み・大切にしていること

岡野公認会計士事務所の強みは、単なる税務・会計代行にとどまらない「経営者に寄り添う伴走力」です。大阪ガスグループ時代に数多くの会社の決算業務や予算編成に関わってきた経験から、数字の背景にある経営そのものを見る視点を持っています。月次の決算報告の場でも、税務の話だけでなく、経営や人材に関する相談に自然と発展することも少なくありません。
もう一つの特徴は、働き方への柔軟な姿勢です。スタッフの多くは在宅勤務。出産や育児などライフステージの変化があっても働き続けられるよう、産休・育休の取得実績は、これまでに延べ4回あります。中にはご主人の海外赴任でタイに10年間滞在しながら、現地で税理士資格を取得し、業務を続けたスタッフもいるといいます。「せっかくのご縁で入ってきてくれた人には、細く長くでも働き続けてもらいたい」という思いが、こうした柔軟な働き方を支えています。
力を入れていること・課題に感じていること
岡野公認会計士事務所が特に力を入れているのは、事務所の成長と、一人ひとりへのきめ細かな対応を両立することです。事業を拡大しようと思えばできる部分もありますが、規模の拡大を急ぐあまり、お客様へのサービスやスタッフへの目配りが薄まってしまっては本末転倒だと考え、無理のないペースでの成長を選んでいます。
この規模だからこそ、代表自らがスタッフ全員の状況を把握し、「今日は子どもの入学式だから」「決算が重なる時期だけどどうする」といった調整を、一人ひとりと直接話しながら決めていく。この距離の近さこそが、岡野公認会計士事務所らしい働きやすさを支えています。一方で、事務所が成長していく中でも、サービスの質と働きやすさをどう両立していくかは、引き続き大切なテーマだといいます。
将来のビジョン・経営理念
岡野公認会計士事務所が掲げるのは、「お客様にも、スタッフにも、末永く」という理念です。数字を預かる仕事だからこそ、一過性の関係ではなく、長期にわたる信頼関係を築くことを何より大切にしたいという思いが根底にあります。
一社一社、一人ひとりへのサービスの質を大切にし、着実に、誠実に、目の前のお客様とスタッフに向き合っていくことを、これからも変わらぬ軸としています。
代表紹介 ―― 独立から今まで
独立への思いが芽生えた背景には、大阪ガスグループ時代の経験がありました。グループ会社の経営サイドで予算や決算を一緒に考え、サポートする中で、「自分も人を採用し、チームで何かをやってみたい」という思いを持つようになったといいます。実家が小さな個人商店だったこともあり、自身も「経営者の端くれになりたい」という思いを抱くようになりました。
そして39歳で独立。大手企業での安定した会社員生活から一転、お客様ゼロからのスタートでした。当時は監査法人時代の先輩の仕事を手伝いながら収入を得ていたものの、自身の顧問先はなく、家計も含めて厳しい時期が続いたといいます。岡野氏自身、当時を「お先真っ暗という感じだった」と振り返ります。
その後、税理士紹介サービスを通じて企業の担当者との面談を重ね、複数の税理士の中から選んでもらう形で、少しずつ顧問先を増やしていきました。
仕事のやりがい
特にやりがいを感じるのは、会社がまだ小さく、経理や税務の体制が整っていない時期にこそ、力になれることだといいます。「会社が大きくなればなるほど、税理士との接点の重みは相対的に小さくなっていく。でも立ち上げ期や成長期の会社にとっては、会計事務所との関係がとても大きなウエイトを占める」。そうした場面でお客様の力になれることに、大きな手応えを感じているといいます。
スタッフとの関わり方
15名ほどの組織になった今も、一人ひとりの事情に合わせた働き方を支えるため、日々工夫を重ねています。
岡野氏が繰り返し口にするのは、「お客様にも、身内であるスタッフにも、同じように誠実に向き合う」という姿勢です。在宅勤務が中心で、なかなか顔を合わせる機会がないスタッフに対しても、この考え方は変わりません。
スタッフとは電話やメールでこまめにやり取りし、年に一度は面談の時間を設けて、仕事の状況だけでなく家庭の事情や将来の希望にも耳を傾けています。在宅勤務中心だからこそ、意識的にコミュニケーションの機会をつくることも大切にしているそうです。
製造業との関わり ―― JMSOでの学びを仕事に生かす

岡野公認会計士事務所の顧問先には、金属加工業をはじめとする製造業のお客様も複数あります。中には創業者から数えて2代目という経営者も多く、事業承継や経営体制づくりといった、製造業に特有の悩みに触れる機会も少なくありません。
岡野氏がJMSOに参加するようになったのは、長年所属するロータリークラブでJMSOの理事長と知り合い、自ら「JMSOに入りたい」と声をかけたことがきっかけでした。同じロータリークラブでJMSOに参加する経営者たちの人柄やバランス感覚に触れ、「どんな会なんだろう」という興味を持ったことも後押しになりました。スタッフの多くが在宅勤務という、いわば「見えないチーム」を率いる立場として、業種は違えど製造業の経営者たちが実践している組織づくりや人材育成の工夫から、多くの学びを得ているといいます。
「製造業は他の業種と比べても、一度軌道に乗ると長く事業を続けていける安定感がある」と岡野氏は感じています。一方で設備投資の負担が大きく、立ち上げ期や拡大期にはどうしても資金繰りの苦労がついて回ります。月次決算の説明の場でも、そうした経営上の悩みに触れることが多く、JMSOや他の経営者コミュニティで耳にした事例を、それとなくお客様との会話に生かすこともあるそうです。「これはあくまで本来の数字の仕事にプラスした部分ですが」と謙遜しながらも、税務・会計にとどまらない“経営の相談相手”としての役割を、製造業のお客様に対しても大切にしています。
仕事以外の顔 ―― ランニングと地域活動


健康診断をきっかけに始めたランニングは、今やフルマラソン完走15回を数えるほどの本格的な趣味に。仕事が忙しくない時期は週に2〜3回ほどのペースで走り、朝5時半〜6時頃には走り始め、1時間ほど何も考えずに体を動かすのが習慣です。「せっかちな性格なので、走っている間だけは仕事のことを忘れられる」と岡野氏。汗を流した後はシャワーを浴びて、そのまま気持ちを切り替えて仕事に向かうこともあるといいます。
走った後に感じる達成感は何ものにも代えがたく、数字と向き合う日々の中で、体を動かして得られるシンプルな達成感が、大切なリフレッシュになっているのかもしれません。
社会奉仕団体であるロータリークラブの活動にも力を入れており、海外への衛生支援や、地元小学校での職業体験・金融教育、留学生向けのキャリア相談など、本業の枠を超えた社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
